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2015年11月1日・・・ぞろ目の記念日と云う訳でもなく。

取り敢えず11月1日なので、ブログを更新致しました。

久し振りに感動したTV番組を観ました。
映画監督の小栗康平氏が制作した映画『FOUJITA』が間もなく、ロードショーで上映させるとのこととは別に、現在フランスではフジタの画業の再評価が高まって来たとの事でした。

藤田嗣治の描いた作品の素晴らしさは、今更ながら誰も否定出来ない程の完璧な描写力とその完成度の高さは、先人の誰もが真似のできない、唯一無二の世界であったのにも関わらず、狭い視野でしか世界を観る事が出来ない保守的な画壇と美術界は、フジタに対して無視と放置を繰り返し、その存在までをも抹殺していたのでした。

フジタの遺族から膨大な遺品が寄贈されたフランスのランス美術館、偉大な画家フジタが此れから
新たな再評価を受けることは間違いの無いことです。

独学で絵画を学んだ私にとっての心の師は、フジタでした。
その技法を真似るのではなく、生涯を貫いた生き様と、ぶれることの無い一貫した彼の精神性を
見習うべく、私は、日々キャンバスに向かって切磋琢磨していました。
私が20歳の時、1968年1月29日にフジタは永眠を・・・
悲報を耳にし追悼の意味を込めて、サムホール(0号)のキャンバスを購入して自分がフジタになった
つもりで、キャンバスに向かいました。

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当時はモノクロ写真の資料しか手元になく、フジタが描いたこの作品の原画のサイズは4号でした。
私は私なりに画家フジタへのレクエイムを込めながら、心を込めて描きました。
そして私が描いたこの小品の油絵は、40数年ぶりの歳月を経て私の手元に帰って来ました。

画家としてスタートを切り、画家として人生を終える筈だった私(小野 泰良)が、青春の途中で
大きな舵取りの変更を図り、気が付けば人生の大半を写真家としての生業である意味での
後悔と後ろたさを引きずりながら、残りの人生を終えようとしています。

独学自習を作品創作の基本理念に、日々制作をする私の生き様ですが、心の師と仰ぐ作家は
画家、藤田嗣治と女流写真家のダイアン・アーバスの二人だけです。

晩秋の季節のせいか、何故か今日はオセンチメートルの振り幅が大きく動きました。
残すところ後2ヶ月です・・・遣り残した作業をすべて片付けて、頑張る覚悟です。

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では、本日は此れにて失礼致します。

      01 / 11 / 2015     (C) Photo by  Tairyo ONO


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