カメラが引伸機に・・なるんだよ・・・勿論その逆も可能なんだよ・・・??

昔、写真の専門学校で講師をしていた時に、夏休みの宿題としてピンホールカメラ・ピンホール写真
の課題を出して、写真が写る感動や不思議さを自ら体験してもらおうと、かなり熱ぽく理論立てて
説明をしましたが・・・・

幾ら理論を説明しても、彼らにはチンプンカンプンで…何で黒く塗った空きに穴を開けただけで
何故写真が写るの・・・・??レンズも無いのに、何でこんなに綺麗に写るの・・・カラーで写るの・・??
カメラって何なの・・??・・・

この辺まで来れば、授業としても此方のペースで楽に進行する・・・・夏休みの愉しい想い出でした。
当時私が担当した授業は,中判・大判(4x5)の撮影と現像プリントまで・・・・

入学して間もなく、35mmカメラの取り扱いさえ覚束ない彼らには・・・・絞りが F/64? F/90??
・・・・先生、僕のカメラのレンズの絞りは F/16 までですが…どうしたらいいのですか・・・・
その絞りさえ理解出来ずに途中で学校を止めて行った子供たちが沢山いました。


時代は激変して、何も知らなくても写真は写るし、デジカメでしか撮影できなくても自称写真家は
誰でも簡単になれます・・・・どちらか云えば、この辺のコネを上手く使った素人が、人脈を使い
Free lance photographer とか云って名刺をさせ出せば、美味しいお仕事にありつける時代。

まあ、話が逸れそうなので・・・・ピンホールで写真が写る・・・ところに強引に戻して
幾ら絞りの話をしても埒が明かないので、夏休みの課題とし・・・ピンホール(針穴)では、絞りが
小さくなり F/250とかF/360相当になるんだよ・・・・・・??もう理解不能の表情でした。


私の持参した自作の銅板(針穴、0,2mm)を、4X5カメラの自作レンズボードに装着して、ピントを
合わせる(蛇腹を広角域に設定)・・・・10数秒間の露光・・・・・4X5ポラを開けば感動のざわめき・・・

銅板に明いた0,2ミリの穴が・・・これがレンズで…黒く塗っつた空き缶画・・・カメラ
その中に貼り付けた印画紙が・・・フィルムだと・・・これが写真の原点なのだよ・・・・



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当時生徒達にも云ったけど・・・写真なんて・・・レンズ構成がどうだとか、レンズの色収差が
こうだとか・・・つまらない蘊蓄を並べ立てるより、レンズの無いエアーレンズ(空気)ベストなんだと
まあ、こんな事ばかり教えていたから教務課の人間には嫌われていたけれど・・・・。


話が長過ぎて、先になかなか進みませんが・・・・カメラが引伸機に転用出来る画像の
証拠写真が、この荷物整理の中から偶然出て来たので・・・・掲載します。

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一見、大きな引伸機のように見えますが、8X10の蛇腹カメラに手製のライトボックスを取りつけて
引き伸ばしレンズはそのまま撮影レンズを使用・・・・大判レンズはその本来の描写力から
製版用レンズから転用された名レンズが多いと聞いています・・・・

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この画像はテスト撮影の為に撮影したサンプル写真で、8x10のネガ投影されていますが
8x10で撮影した今は亡き、愛猫チッチがモデルの写真でした。

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本日は、もう時間が足りないし徹夜明けで疲労困憊・・・・なので詳細は後日・・・・

兎に角、2012年の秋から開催を始めるworkshopは・・・私がこれから遣りたい、時代遅れの
銀塩フィルムを使っても、これだけ写真を愉しめる世界がまだまだ沢山残されているんだよ・・・・・

後は、貴方達の柔軟な発想と写真を愛する心・・・・それだけ・・なのです!!


では、これにて・・・・・


2012/ 09 / 02             (C) Photo by Tairyo Ono


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